はじめに
どうもこんにちは逢坂です。
猫の舌をよく見ると、白いトゲのようなものが喉の奥に向かって無数に生えています。
糸状乳頭というもので、これがザラザラの正体です。このザラザラはどう役に立っているのでしょうか。
グルーミング(毛づくろい)のとき
猫はしょっちゅう自分の体をなめて、念入りにグルーミングをしていますね。
このときにザラザラの舌がブラシの役割を果たして毛並みを整え、ほこりや抜け毛を取り除くことができるのです。
ところがきれいになる反面、たくさんの毛を飲み込んでしまうという欠点もあります。
飲み込んだ毛は通常はうんちに混ざって出たり、毛玉になって吐き出されたりすることが多いですが、うまく出なくてお腹の中にたまってしまうと、毛球症という病気の原因になることもあります。
そうならないためにも、日頃からこまめにブラッシングをして、抜け毛を取り除いてあげましょう。特に換毛期のブラッシングは欠かさないようにしてくださいね。
肉を食べるとき
獲物をとって食べるときには、ザラザラの舌で骨の周りについた肉までこそげて食べることができます。
猫がごはんを食べたあとのお皿は洗ったようにきれいになっていますが、それもザラザラの舌のおかげなのです。
水を飲むときも?
猫が水を飲むときも舌のザラザラが役に立っていると以前は思われていたのですが、最近の研究で、実は違っていることがわかりました。
犬は舌を曲げてスプーンのように水をすくって飲みますが、猫は舌を少しだけ曲げるものの、水につけるのは舌先だけなのです。
舌先を一瞬水につけたあとすばやく引き上げるときに水柱が立つのですが、重力と慣性の絶妙なバランスによって水柱の大きさが最大になったときに、その水をなめ取るように口に運んでいるということです。
筆者も猫が水を飲むときの舌がどうなっているのか見ようとしたことが何度もありますが、結局よくわからずじまいでした。
1秒間に3~4回の速度で舌を動かしているということなので、わからないのも無理はないですね。
熱いものを飲んだり食べたりするのが苦手な人のことを「猫舌」といいますが、当然、猫も猫舌です。
というのも、自然界ではネズミなどの獲物の体温より熱いものは口にすることがないからです。
それは他の動物でも同じことです。ではなぜ猫舌というのでしょうか。
それは、昔から猫は人とともに暮らしてきたからです。
犬は外で飼われることが多かったのに対し、猫は家の中で人と一緒に食事をすることもあったでしょう。
そんなときに熱いものを出しても食べなかったことから、猫舌という言葉が生まれたようです。
猫の舌にも味を感じる味蕾(みらい)というものがありますが、5つの基本味とされている「甘味」「塩味」「酸味」「苦味」「旨味」のうち、猫が感じることのできるのは塩味、酸味、苦味の3つです。
特に酸味と苦味には敏感です。
酸味
猫が一番感じるのが酸味です。
猫が主食とする肉には、カルボン酸やリン酸などの酸が多く含まれるのですが、猫はこの酸味を旨味として感じている可能性があるそうです。
キャットフードによく酸味料が含まれているので、猫はすっぱいのが好きなのかなあと不思議だったのですが、そういうことだったのですね。
苦味
酸味の次に感じるのは苦味で、猫は12種類もの苦味を感じることができるそうです。
腐った肉に含まれる物質が苦味を感じさせるため、食べられる肉かどうか判断できるように、猫は苦味に敏感になったのです。
生きていく上で大切な味覚なのですね。
塩味
酸味、苦味に比べ、塩味に関しては鈍感なようです。
塩分に含まれるナトリウムは生きるのに必要な物質ですが(過剰摂取は病気の原因になります)、獲物の血液中などに含まれるため、それで十分摂取できるのです。
そのため、塩味に敏感でなくてもいいのです。
甘味
猫は甘味を感じないといわれています。例えば犬は肉だけでなく果物なども食べますが、猫は徹底的な肉食なので、甘味を感じる必要がなかったのでしょう。
猫が舌をちょろっと出したままにしているのを見たことがありますか? ちょっぴりおまぬけな感じがなんともいえずかわいいですが、舌を出しっぱなしにするのに何か意味はあるのでしょうか。
リラックスしているとき
特に意味があるわけではなく、単にしまい忘れているのです。
リラックスしているときなどは口元の筋肉も緩み、ついつい舌が出てしまうということもあるようです。
グルーミングをしていてそのまましまい忘れることも。
舌が出やすい種類
ヒマラヤン、ペルシャ、チンチラなどは、あごが小さいために舌がおさまりきらず、はみ出してしまいやすいようです。
病気の可能性も
ほとんどは単なる舌のしまい忘れですが、まれに病気の兆候のこともあります。
食欲がない、ぐったりしている、よだれを垂らしている、口臭が強い、呼吸が荒いなどの症状があれば、すぐに動物病院へ連れていってください。
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最後に
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